ハイカラ三代目店主のストーリー 新まつや

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「新まつや」といえば、ハレの日に行く町内一番の格式高い割烹店。
この日の取材は緊張するなぁ。背筋を伸ばし、心して引き戸を開けてみると…
意外や意外。
帰るころにはすっかり口元がゆるんでしまいました。

お話をうかがえたのは、三代目の若店主。
生まれ育った和気から離れ、東京の目黒区や杉並区でバンドマンとして十数年活動されていました。
和気に戻って8年目の今もなお、青春時代(?)を謳歌した賑やかで雑多な東京に後ろ髪を引かれつつ、故郷とお店に対する思いもじっくりとじんわりと持っていることが感じられるお人柄でした。

写真は、パンクのお兄さんから、「職人」に変身する瞬間をとらえた一枚。

対照的な二つの顔を持つのに、裏表のない真っ直ぐな印象を受けました。

ハレの日使いにも、気軽なランチ使いにも

ー ここはどんなお店でしょうか。

「割烹店なので、季節料理や会席料理を。
あとは…そうですねぇ。すっぽんですかね。
すっぽんを持ってきてもらえれば、さばきます。
昔は生け簀があったけど、夏になると管理が大変なのでね。」

ー えええ すっぽん!てどこにいるんですか。

「そこらへんの川です。」

ー すっぽんてどうやって食べるのですか。いや、それよりそこらへんにいるってことは、夏に豪快に川遊びしている子どもたちは大丈夫なんでしょうか。

「すっぽんは、噛みつかれないようにまず頭を落とします。そして血や泥を抜くんです。あ、子どもたちが川でやられたとか事件はないから大丈夫ですよ。バシャバシャやってたら逃げますから。」

ー さすが、高級日本料理店です。町一番のちゃんとした店っていうか、記念日に使うような。

「この店高いと思われがちなんですが、丼ものくらいの価格帯のメニューも多いんです。ランチの定食は、リーズナブル。」

ー それは利用しやすいですね。和気小町定食はおいしいと評判です。もともとこちらのお店は何のお料理からスタートしたんですか。

「天ぷらから始まりました。」

ポップパンクと割烹というコントラスト

ー 東京はどうでしたか。私たち夫婦は東京に疲れて出て行きましたが。

「東京は死ぬほど楽しい。10年弱いたけど、最初は中目黒にいて、あとはずっと高円寺近辺。
ずっとバンドマンやってました。」

ー おお〜まさに聖地。しかし暮らしにお金がかかって大変じゃなかったですか。

「本当に。でもね、青梅街道を挟んで南側は安いんです。事故物件かな、と思うほど笑。」

ー おもしろいです〜。私も東京では有名な怪事件のマンションに住んでいたんですよ。
えっ あの犯人は岡山の人だったのですか。うわ〜

(しばらく事故物件トークで盛り上がる。割愛。)

ー ところで、先ほど説明させていただきましたとおり、今回和気のサイクリングロードのウェブサイトをつくるのですが、SNS発信にも力を入れたいんです。
極端な話、町民全員が頻繁に自分の店のこと、自分の身の回りのことを発信、更新していけば、そっちの方が信頼性信憑性があるし盛り上がると思っています。
一方通行ではなく、みんなで作っていきたいんですよね。

「へぇ〜そういや僕もSNSやっているけど、全くのプライベートで作っており、まさかこんなやつがこんな割烹料理屋!?みたいな。とても見せられないですよ。三代目は何やってんだとか思われちゃうな笑」

ー それもいいと思います。そのギャップが人間味があると思います。個人的には、公私ごちゃまぜでもメリットが多い気がします。

ー 創業何年でしょう?

「創業は祖母。お父さん、僕。で、創業50年…?え、もっと? 50てことにしておきましょう。
玄関にその頃の写真が飾ってあります。あれ?あったかな?」

ー 昔と比べてみて、和気はどうでしょう。変わりましたか。

「2011年に戻ってきたんですけど。
そうですね、和気はずいぶん変わりました。
商店街何にもなくなったなぁ。
今はもう大型のスーパーとか入ってきて、便利になってつまんなくなった。
人情というか、活気というかね。
子どものころ通っていた駄菓子屋さんもねぇ。ああいうのってずっと覚えてるもんですよねぇ」

ー これからどうなりたいですか。

まだまだ修行の身。僕の上に先輩もいるし。継ぐのは僕なんだけど。まだまだです。

(仕込みに一旦抜けた店主を撮影させてもらい、その後また戻ってきてくださってから一同、写真を見て)
おおー バットマンから職人に変わる瞬間だ。

「今日バットマンのTシャツはまずかったな。モザイクかけといてくださいシャツ。」

ー バットマンに笑

ー ところでどんなジャンルのバンドなんですか。

(目の奥が光った、ような気がして)
「ポップパンクです。洋楽だったら、知ってるかなぁ えっと、ニューファウンドグローリー とか」

ー 知ってますー!その路線ですね。カラオケで歌ってましたー。

「えっ、じゃぁノーザンナインティーンとかエルレ……」しばらくバンドマンは熱いトークが続きました。割愛。

ハレの日と敷居が高いイメージですが、種類豊富なランチ定食もやってます。
お祝いやご法要に会席料理やコース料理が充実していますが、夜の部でも、お昼と同じ価格帯で利用できるメニューもたくさんあります。
カレーや丼ものもあります。筆者は卵焼きが特に好きでした。
店主のおすすめは「和気小町」だそうです。
お寿司もたくさんメニューがありますよ。

公式ホームページもぜひご覧ください。

 店舗の詳細情報

基本情報

営業時間 11:30〜14:20
16:30〜22:20
定休日 月曜
駐車場 20台
座席数 50席(座敷あり)
おすすめ
メニュー
和気小町
お昼の定食
天ぷら
卵焼き
電話 0869-93-2922
住所 岡山県
和気郡和気町和気368−2

 お店までのルート

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