明治創業の宿屋は今…。 杉金旅館(すぎきんりょかん)

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ひとたび玄関に足を踏み入れれば、女将のかつみさんワールドが広がります。
筆まめな女将さんに魅了され、遠い異国のカナダ人だって25年の歳月を経て今もなお、つながっています。

和気駅からすぐ。地元旅館で和気感性が磨かれます

アクセス良好。創業年をお聞きしたところ、かつみさんで三代目。山陽本線和気駅が開通した年とのことで、調べたら明治24年、130年近く前!から続いている地元の旅館です。
和気駅とともに、この町を見守ってきたのでしょう。
外壁につたう藤のつるが目印です。
和気町には「藤公園」という全国で藤の種類最多の観光スポットがあるのですが、杉金旅館さんの藤が町内で最初に咲くので、これを目安に公園の見頃を予想するのが通だそうです。

一階と二階の広々とした客間は、歴史を思わせる重厚感があり、また、どのお部屋をのぞかせてもらってもこぎれいで手入れが行き届いている印象でした。
鴨居や柱など、しっかりとしており、何人もの人々をやさしく出迎えて丁寧に過ごしてきた木の呼吸を感じます。
大きいお部屋だと40名ほど入れ、団体客や修学旅行などの利用もあるそうです。


宴会の予約もできます。

和気名人の女将さん

取材の日に通されたお部屋では、さりげなく、でも本格的な茶道の道具たちがお部屋の空気をつくっていました。女将さんはおもしろおかしくおしゃべりしてくれます。釜から湯を汲みお茶を点ててくださいましたが、手元の所作がとても美しいと思いました。

地元に馴染み、地元を支えながらも、新しいことにも好奇心旺盛でアンテナを張り巡らしているチャーミングな女将、かつみさん。外語大学出身で、外国人のお友達も多く、現在も英会話オンラインで勉強中だとか。
そのお人柄は、例えば、本格派サイクリストのお客さんを迎えたときのこと。毎年来られるそうですが、
「男性客なんやけどな、そんなパツンパツンな格好で、下着の線見えてしまいそうだな、と話しかけたらパンツははかん言うんよ。女の人の場合はどうするんか今度聞いてみよう思う。」
「専用のガードをはくんですよ」、と教えたら、
「夜中によ、昔ツール・ド・フランスの放送しててな、サイクルロードレース観るの好きなんよー。しかしすれて痛いんか?プロテクターか。ホェェーーー。乗らんから分からんわー。」という調子。
またある時は、かつみさんが旅館のお勝手で洗濯物を干そうとしていたら、目の前の小道をロードバイクで走る夫婦の会話が聞こえてきたそうです。
「きれいな景色だねぇ 見てみろ~」
「わあーほんとね~」
思わず、窓から身を乗り出して、「え、どこに」と探してしまったそう。いやいや、目の前の景色です。
ずっといると、この見事な山や川が空気と一緒で見えなくなってしまうと本人談。
思いのままに包み隠さずお話をする、そんなかつみさんが、和気のイメージをするりと良くしていると感じるのは、おそらく私だけではないでしょう。

泊まった翌日はどこへ行こう、そんな時にはぜひかつみさんにお聞きください。
引き出しが多いですよ〜。

基本情報

定休日 不定休
宿泊 20名まで
宿泊 宴会40名まで
電話 0869-92-0024
住所 岡山県和気郡和気町福富609

 お店までのルート

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